志高く
いい言葉です。
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志高く 孫正義正伝 完全版 (実業之日本社文庫)

先月、原発問題について、孫 正義さんと原発設計者が対談の記事を書きながら、孫さんについての本を何か読もうと思ってた。そこで孫正義正伝という本を借りてきました。

ざっと読んでみましたが、孫正義さんの良い面と悪い面の両面がこの伝記から伺えます。語り手は、相当、孫さんに惚れ込まれているようで、記述のあちこちからその想いが伝わってきますw。。。
僕はこのカリスマ経営者について、この本を読むまでほとんど知らなかったンですが、辣腕のギャンブラーって印象を持ちました。こンな表現をするのも失礼かもしれませんがw一つの志に向けて、己の正義(信条)を貫く生き方にはちょっぴり惹きつけられるものがありますね。

僕が孫さんは、すごいなぁと感じたのは、欧米のビジネススタイルと日本式を上手く使い分ける二枚舌のスキル、いわば交渉術。そして、時代を先読みする先見性の二点だ。孫さんは日本における低姿勢の奢らない様で好感を得る術を心得ている。その上で、相手を上手く説得させる話術の強引さを巧みに使い分けている。

そして、来るべきIT産業の可能性を見出す先見性。
今回の震災、原発騒動からもビジネスチャンスを見出し自然エネルギー財団を設立するのも、彼の先見性から来る判断だろう。cfソフトバンクの孫社長、自然エネルギー財団を設立へ

僕らの世代の若者だったらこういう本を読んで、このカリスマ経営者の生き方に憧れるもンっすね。。。僕はどうもひねくれているから、素直にそんな感情を抱くことは出来ない。もっとも、先にも書いた孫さんの信条を貫く生き方には少なからず尊敬の念を抱きますが。金儲けのビジネスの世界だけに、結構ドロドロとしたものも感じる。本文の記述上は綺麗だが要は彼もまた、マクドナルドの藤田社長のような価値観の持ち主だなとこの本を読んで感じた。このように悪い印象も受けるが、マイクロソフト帝国の覇者ビルゲイツのような悪どい囲い込み戦略をするようなIT業界で生き残るためには、したたかでないといけないンだろう。


尊敬すべき人かどうかは疑問に感じるが、長期ビジョン的に物事を捉える様、先見の明、巧みな交渉術は見習いたいものだ。まぁ。。。世渡り下手な僕には到底出来ないことですが。
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原発問題について、2日に孫正義氏と田原総一郎氏と原子力発電所設計者の間で交わされた議論が面白い。
現況を原発の設計者の方が、推測ではあるがしっかり解説されている。

僕にとって興味深かったのは、田原さんが退場される前後からの対談。田原さんもいろいろ話したいのは分かるが、議論をちょくちょくややこしくしていたので正直聴いててうっとうしかったw
以下の動画の中盤から田原氏が退場される。


pt11原発について、アメリカならNRCというお目付け役があるが、日本の場合チェック・アンド・バランスが機能していないことを指摘されている。日本の原子力政策の危機管理の根本的な甘さが、議論された。
今後、このチェック・アンド・バランスのあり方も変えていかなければならないに違いない。

last pt「自民党は長年原発を推進してきた。民主党は原発を推進する電力会社の労働組合が票田になっている。」と孫さんは指摘する。原発問題は国民投票を行う必要があることを主張された。
国民投票も悪くはないと思うが、現況の問題点をしっかり日本国民が理解したうえで行う必要があるだろう。

何の戦略も考えず、今回の件で感情的になり脱原発を唱える人も信用ならない。日本は地震大国でありながら、原発に依存せざるを得ないという現実も同時に認識する必要があるだろう。化石燃料が希少になる21世紀においては、従来どおり火力を主力にやっていくことは難しい。だからといって、すぐに太陽光や風力といった代替エネルギーに移行することも出来ない。

原発問題は、賛成、反対という二極論で片付けず、今後の方向性について議論することが肝心だ。そういう意味でも、チェック・アンド・バランスのあり方の見直しは必要不可欠だろう。このことは新聞の社説などでも論じられているが、多くの国民が認識するべきだと思う。

また、この動画を通じて少しソフトバンクの社長である孫正義さんの人柄にも惹きつけられた。孫さん自身、原発問題について「仕方がない」と感じていたことについて反省し、今後の原発のあり方について議論されていた点も良かった。彼は勿論この原発問題について何の責任もないのでフランクな発言が出来るわけだが、この点はお上の輩も見習うべきだろう。
太っ腹の孫さんは、個人で100億円の義援金を拠出された。これはアメリカの赤十字の寄付額の1割分に相当する額だ。。。。正直、寄付のニュースだけ見ても、ピンとこなかったが。外見はともかく、僕はむしろこのような議論が出来る人という意味で、孫さんの器の大きさを感じた。