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カストロさんの親友でもあるコロンビアの文豪が85歳のお誕生日を迎えられた。カストロさんは1926年生まれだから、ほとんど年も変わらないんっすね。ガルシア=マルケスさんのほうが年上だと思ってたんだけど逆でした。
García Márquez cumple hoy 85 años, vividos para contarlos de forma magistral
今年は『百年の孤独(cien años de soledad)』の初版が1967年に発行されて45周年だそうだ。前から読もうと思ってるんだけど、ちょっと敷居が高そうな感じがするんンっすね。。

↑親友と語らい合うカストロさん

絆と権力―ガルシア=マルケスとカストロ絆と権力―ガルシア=マルケスとカストロ
(2010/04)
アンヘル エステバン、ステファニー パニチェリ 他

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↑そういやこの本もいつか読もうと思って、まだ読んでなかったけな
ラテンアメリカの文学は好きだけど、正直ガルシア=マルケスさんの作品は難しい感がある。。
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バルガス・リョサがヘミングウェイやフィッツジェラルドら巨匠の小説を論じた「嘘から出たまこと」 La verdad de las mentirasの冒頭に興味深いことが述べてあった。リョサは小説のやく煽動的性格について述べ、次のように小説の本質を語っている。(以下は寺尾 隆吉さんの訳。)

嘘から出たまこと嘘から出たまこと
(2010/02)
マリオ・バルガス ジョサ

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En efecto, las novelas mienten ―no pueden hacer otra cosa― pero ésa es sólo una parte de la historia.
La otra es que, mintiendo, expresan una curiosa verdad,que sólo puede expresarse encubierta, disfrazada de lo que no es.
事実、小説は-他に選択肢はない-嘘をつくが、これはあくまでジャンルの一側面にすぎない。単に嘘をつくだけではなく、正体を隠すこと、仮面をかぶることによってのみ表現できる興味深い真実を語るのである。


なかなか意味深なことを言っていますが、ちょっと難しいっすね。。そこでリョサは次のように説明している。

Dicho así, esto tiene el semblante de un galimatías.
Pero, en realidad, se trata de algo muy sencillo.
こんなことを言うとまるでチンプンカンプンかもしれないが、実は単純な話だ。
Los hombres no están contentos con su suerte y casi todos
―ricos o pobres, geniales o mediocres, célebres u oscuros―quisieran una vida distinta de la que viven.
Para aplacar ―tramposamente― ese apetito nacieron las ficciones.
人間は自分の運命には満足できないもので、ほとんど全員が-金持ちも貧乏人も、天才も凡人も、有名人も無名人も、-今と違う生活に憧れる。そんな欲求を-イカサマな形で-静めるためにフィクションは生まれた。
Ellas se escriben y se leen para que los seres humanos tengan las vidas que no se resignan a no tener.
En el embrión de toda novela bulle una inconformidad, late un deseo insatisfecho.
すなわち、誰もが求めてやまぬ理想の生活を提供するために書かれ、読まれるものがフィクションである。小説の根底には、いつも悪あがきが煮えたぎり、欲求不満が脈を打つ。



リョサは作家なので小説について述べているが、これはあらゆるフィクションに当てはまることだろう。
TVゲームなどが僕の世代の代表格だ。前の記事でも書いたタクティクスオウガにハマるのも、上記のリョサの語った理由からだろうかwフィクションの世界へ引き込むためには、小説ならリョサのように技法が必要だし、ゲームなら松野さんのような演出のセンスが必須だろう。リョサはこの本で過去の巨匠たちのそのようなセンスについて語っていて面白い。

リアルヒーローではあるが、僕がカストロやゲバラに憧れるのもリョサの上記の理由によるものなのかもしれない。
ペルーの作家であるバルガス・リョサさんの作品を読んでみようと思い、「楽園への道」を図書館から借りてきた。
先月、このラテンアメリカの巨匠がノーベル文学賞を受賞したのを知ってリョサの本を読もうと思ったのだが、それまで彼の名前すら知らなかった。
ペルーの作家バルガス・リョサがノーベル賞を受賞Premio Nobel a Mario Vargas Llosa

楽園への道 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-2)楽園への道 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-2)
(2008/01/10)
マリオ・バルガス=リョサ

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原題はEl Paraíso en la otra esquina
El paraísoは”楽園”を意味するが、esquinaは外から見た角を意味する。楽園への道という邦訳とはちょっと違いますね。邦訳をスペイン語に訳すとCamino de el paraísoとなってしまう。僕は原題のほうが好きだ。

この作品の登場人物はポール・ゴーギャンと、彼の祖母であるフローラ・トリスタン
ゴーギャンはフランスにおける印象派の創設者でありながら、精神の自由を求めてフランスを捨て、タヒチに渡った。タヒチはかなり遠い島で最近まで知らなかったが、僕はこの前読んだ戒厳令の夜で、日本からのチリへの亡命ルートにタヒチがつかわれてたのを思い出したw
フローラ・トリスタンは19世紀半ばのフランスで、男性社会、そして、労働者たちが幼い頃から低賃金で苛酷な仕事を強いられ、使い捨てられていく社会にあって、労働組合の必要性を説いたスカートをはいた煽動者。ゴーギャンの祖母は、なんと革命家だったのだ!

半世紀の時差があり、この2人の物語が、作者によって交互に語られる。砂浜に打ち寄せる波のように、フローラの時代から孫の時代へ移ったかと思いきや、次章でゴーギャンの祖母の時代へ遡る。画家と革命家であり両者とも異なる価値観を持っているが、時代の波に逆らい激動の人生に情熱を燃やした点で両者は似通っている。だから作者がこのような物語編成をしてもストレスを感じないし、僕は時代の波に漂うような感じで読み進めていくことが出来た。
リョサさんのノーベル文学賞の受賞理由は「権力構造の地図と、個人の抵抗と反抗、そしてその敗北を鮮烈なイメージで描いた」であったが、彼が描いたゴーギャンとフローラの物語は正にそのイメージだ。

この手の小説はゆっくり読むのがいいと思うが、僕は先の展開が気になって4日で読み終えてしまったw。。。。リョサさんの作品を読むのはこれが初めてだが、かなりハマってしまったので他の作品も読んでみたいと感じさせられる作品だった。

リョサの語り口調がとても良い。例えば、以下のゴーギャンに対する語り口調からは、まるで友人に対して語っているようだ。

Vivir al natural, de la tierra, como los primitivos ―los pueblos sanos―, había impulsado su aventura de Panamá y la Martinica, y luego lo llevó a hacer averiguaciones sobre Madagascar y Tonkin, antes de decidirse por Tahití. Pero, en contradicción con tus sueños, aquí tampoco se podía vivir «al natural»,Koke.
(訳文はp39より)※コケはゴーギャンのこと
彼は自然のままに生きること、大地の恵みだけで原始人―健全な人々―のように生きることを望んで、パナマとマルティニックへの冒険を思い立ったのだ。そのあとタヒチに行こうと決心する前には、マダガスカルとトンガについていろいろ調べた。けれどもおまえの夢とは裏腹にここでも「自然のままに」生きることはできなかったね、コケ。


訳文では「お前」って訳されているが、tuの2人称が用いられている。スペイン語でtuの2人称を使うのは、親しみを持った相手に対してなのだが、リョサの語り口調からはゴーギャンに対する親しみが感じられる。

ゴーギャンの数多くのタヒチでの作品が作成されたドラマを、彼の人生を通じて語られている点も興味深い。『われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか』などの絵画は有名だが、僕はその絵画自体は知っていたものの、ゴーギャンがどのような思いで描いていたかは知らなかった。

革命家フローラのエピソードも面白かったが、僕はゴーギャンの人生に魅了された。社会の対して反発するのは革命家だけではない。ゴーギャンはパリの閉塞的なな空気に嫌気がさし、芸術界は諸文化と交錯し、異なる空気、異なる風景、異なる民族、異なる信仰、異なる生活様式や道徳を取り込む必要があると感じていた。タヒチで、ヨーロッパが知らないもの、あるいは否定したものを探し出し表現することで、商業的な存在が芸術から奪ってしまった勢いを、取り戻すことに彼は成功した。これも立派な革命だろう。

いろいろと考えさせられ、人生観や価値観を揺さぶられる本だった。ページ数は多いがリョサの本で何を読もうか迷っている人には強くお勧めしたい一冊だ。


9月11日にアジェンデについて書いた。あれからエクアドルではクーデター未遂事件が起こり、チリでは落盤事故で地下深くに埋められた鉱山労働者が無事救出された。
クーデターに屈しなかったエクアドルのコレア大統領 大衆へ呼びかける¡Hasta la Victoria Siempre!
ネルーダとチリの鉱山労働者 Neruda y los mineros chilenos

9・11といえば2001年のアメリカ同時多発テロ事件を大抵の人は思い起こすが、ラテンアメリカでは1973年のチリ・クーデターを指す事が多い。サルバドール・アジェンデは今でもチリの人々の心の中で生き続けている。youtubeにアジェンデの最後の演説がアップされている。この演説からも彼が本気でチリを変えようとしていたことが分かる。今チリのホットな話題といばサンホセ鉱山で地下深くに閉じ込められている労働
9月11日はチリ・クーデターの日Golpe de Estado Chileno 11 de septiembre de 1973



アジェンデ、クーデター、チリの銅山、ネルーダなどについて書いていると、自然と五木さんの「戒厳令の夜」を読んでみようという気になった。題名から察して、73年のチリを舞台に物語が展開していくのかと思っていましたが、サンティアゴに舞台が移るのはラスト部分だけ。
僕が思っていたよりも、壮大なスケールで物語が展開していく小説でした。この小説には4人のパブロが登場し、チリ・クーデターが起きた73年にみんな亡くなっている。
パブロ・ネルーダ氏死去 ― チリ・クーデターの嵐の中に ―
以前、ネルーダの詩をブログで紹介しましたが、鉱山労働者のために詩を捧げるなど、彼は政治色の強い詩人であり、ノーベル文学賞作家としても有名。

パブロ・カザルス氏死去 ― 世紀の音楽家、亡命の地に永眠 ―
今世紀最大のチェロ奏者といわれ、作曲、指揮者としての活躍のほか、反ファシズム運動、平和運動などで知られる パブロ・カザルス氏は、10月22日、午後2時、プエルトリコのサンファン病院にて死去した。

パブロ・ロペス氏死去 ― 幻の天才画家、南仏の病院で ―
パブロ・ピカソ、ホアン・ミロ、サルバドール・ダリなど、今世紀スペインが生んだ画壇の巨匠の中で、第二次大戦後、行方が知れず、その作品も発見できないまま “ 幻の画家 ” と呼ばれた ロペス氏 がフランスの病院でひっそりと息をひきとった。
このロペスさんが4人のパブロの中で一番ミステリアスで、この小説のキーパーソンになっている。ネット上で彼について少し調べてみましたが、ぜんぜん情報が見つかりませんね。。。

パブロ・ピカソは直接小説には登場しないが、この4人のパブロはスペイン内戦~第二次世界大戦中、ファシストと戦った点で共通している。この小説では舞台の幅も壮大だが、時系列も30年代~70年代と大きく前後する。しかし読み手をこの不思議な雰囲気で魅了させる何かが五木寛之さんの「戒厳令の夜」にはある。彼自身、どういう経緯か戒厳令下のサンティアゴにいただけに、あやふやな記述もない。

僕はどちらかといえば、チリの戒厳令下の青春をテーマにした小説だと期待してこの本を読み始めた。
しかし、面白いのはこの小説は大部分が九州を舞台に展開されていく。冒頭のネオン輝く博多・中洲から不思議なムードで惹きつけられ、気がついたら読了していたw
この小説の味噌は、日本の風土、伝記などを題材に日本を舞台に西洋と違った不思議な雰囲気を作り出し、炭鉱国家管理問題といった疑獄事件で日本独特の政治の闇をも題材に使われている。南米の政治とはまた一味違う日本色を出しながらも、根幹では共通している部分もあることを示している、なかなか複雑そうなストーリーに見えて違和感を感じさせないところからは著者の小説家としての才能を感じさせられますね。

この本は何故か今絶版になっている。
僕は、五木寛之小説全集30~31- 講談社を図書館で借りて読んだが、これほどの作品が市場で売られていないのには何か訳がありそうですね。そういや僕が調べてみる範囲ではチリ・クーデター関連の書籍は何故か市場で売られず、絶版になっているケースが多い。CIAが絡んでいるからか?今更隠そうが、あのピノチェトのジェノサイドは既成事実ですし、CIAが南米で糸を引いていることも皆が知っていることっすね。

小説ではあったが、戦後の日本の疑獄事件などについての知識は勉強になったし、僕みたいな若い世代が読んでおくべき小説っすね。
お隣の国々は常に戒厳令下だし、南米ではこないだエクアドルでクーデター未遂事件が起きた。
情報社会下では、ネットでサイバーテロにお前は加担したってな感じで、逮捕されるのかなぁ。。。。w戒厳令というのは目に見えない形でいつの時代でも存在するんですね。


今日、新聞でラテンアメリカの作家がノーベル賞を受賞している記事を見かけた。
「権力の構造や個人の抵抗、反抗、そして挫折を鋭く描き出している」点が評価され、バルガス・リョサさんはノーベル文学賞を受賞されたとのこと。
ラテンアメリカの作家はちょぃとマイナーっすけど、ファンにとっては嬉しいニュースっすねw

楽園への道 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-2)(2008/01/10)マリオ・バルガス=リョサ商品詳細を見る■いやあ、やりましたね、ノーベル文学賞受賞!実は、今年のノーベル文学賞の行方なんとなく気になっていて、事前に「2ちゃんねる」のスレッドをずっとチェックしていた。イギリスのブックメーカーのオッズでは、ここ数日でコーマック・マッカーシーが、一気にジャンプして首位をキープしていた。あ
ノーベル文学賞受賞おめでとう!リョサ!


マリオ・バルガス・リョサMario Pedro Vargas Llosaさんはペルーの作家。僕はガルシア・マルケスぐらいしか知らないのでこれを機にリョサの本を読んでみようと思う。
La noticia del Premio Nobel a Mario Vargas Llosa fue portada de muchos diarios alrededor del mundo
世界中の新聞でリョサの記事が載ったので、ペルーの新聞El comercioでは各国の新聞の記事が紹介されているwのを誇らしげに掲載されています
やっぱり自分たちの国の作家が受賞するとテンションも上がるもンっすねw分かりますww
日本では春樹さんが受賞しなかったのでガックリな雰囲気なンかな?僕は村上さんはあンまし好きでも嫌いでもないんだが(彼が翻訳している作品は好きですけどw。。。

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