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1982年アルゼンチンのマルビーナス諸島を巡る争いが勃発した。鉄の女サッチャー率いる大英帝国軍が戦争を仕掛けてから30年の歳月が流れる。大英帝国の時代錯誤的な植民地戦争で、本来マルビーナス諸島と呼ばれるべきアルゼンチンの領土は、フォークランド諸島という名で呼ばれている。しかし、アルゼンチンと連帯する南米諸国はマルビーナス諸島と呼び、プレスもこれに賛同している。しかし、わが国、日本では前者の呼称で報じられている。

フォークランド紛争から30年 NHK
フォークランド諸島がまた火種に WSJ

上記のリンク先のニュースが解説しているように、30年の節目を迎えた今日、再び両国の領土問題を巡る論争が白熱している。先々月にはマルビーナス諸島付近で核を搭載した原潜の存在が確認されたとか、物騒なニュースが報じられていた。力によって実力支配する大国。しかしフォークランド紛争の本質は大英帝国の植民地主義にあるわけではない。

ナオミ・クライン氏の「ショック・ドクトリン」では第六章でSAVED BY A WAR Thatcherism and its useful enemiesで、鉄の女がイギリス国内にフリードマンの新自由主義を浸透させるために、この紛争を効果的に利用したことが解説されている。次のサッチャーの言葉は有名だそうだ

The Shock Doctrine: The Rise of Disaster CapitalismThe Shock Doctrine: The Rise of Disaster Capitalism
(2008/06/24)
Naomi Klein

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"We had to fight the enemy without in the Falklands. We always have to be aware of the enemy within, which is much more difficult to fight and more dangerous to liberty."
「フォークランド諸島ではわれわれは外からの敵と戦わなければならなかった。われわれは内なる敵にも注意を払わなければならない。奴らの方がより厄介で自由を脅かす存在なのだ」

Enemies within: Thatcher and the unions BBC
ここでいう内なる敵 (the enemy within)とは、サッチャーの新自由主義政策を妨害しようとする労働者たちだった。鉄の女は、フォークランド紛争で湧き上がったナショナリズムをそのまま本国へ持ち帰り、政治的に利用したわけだ。

インディペンデント紙がこの問題について30年の節目に書いている。
Dominic Lawson: Patriotism is why Thatcher's war won her the public's backing
The point is that the Falklands campaign was viscerally defensible on nationalistic grounds


この問題はイギリスとアルゼンチン間の問題として捉えるだけでは不十分だろう。同じように領土問題を抱える日本は、いつ第二のサッチャーが現れて上記のようなナショナリズムを利用した横暴が行われてもおかしくないのが、現状ではないだろうか。

なにも第二のサッチャーは鉄の女である必要はないだろう。この閉塞感漂う日本で、憲法改正ことに9条について言及している「維新の会」を率いる橋本氏は女性ではないが、第二のサッチャーの臭いがプンプンする。無能な公務員を槍玉に、一気に民営化、規制緩和を地方で行おうとしている。まだはっきりとしたことは定かではないが、このようなポピュリストの政治家の動向には警戒するに越したことはないだろう。

橋本氏に限った話ではないが、新鋭の政治家が掲げるマニフェストの本質は何か。われわれは世界史規模で現代史を振り返り、そこから今日の政治の奥に潜む本質を見抜かなければならない。
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