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かわぐちかいじ氏の漫画「沈黙の戦艦」にハマって、同氏が描かれたもう一つの漫画「ジパング」のアニメ版DVDをTUTAYAで借りて観てみた。対象年齢は「沈黙の戦艦」よりやや低めに設定されているような感があったが、なかなか面白いストーリーだ。

海自のイージス艦みらいがミッドウェー沖合で突如嵐に巻き込まれ落雷を受け、42年の太平洋戦争真っ盛りの戦線へタイムスリップするという設定。「沈黙の戦艦」同様、自衛隊の専守防衛について考えさせられるが、それが作者の意図だろう。

海外版のトレイラーをみつけた。米軍のレシプロ機が、21世紀の兵器によってなぎ倒されるシーン。空母「ワスプ」の艦載機は、ミサイルを回避する術はない。未来から来たイージス艦は、彼らに計り知れないショックを与えた。未来から来たイージス艦の搭乗員は、専守防衛の理念を貫くため、死傷者を最小限に抑えようと努める。圧倒的戦力差をみせつけることによって、米軍にショックを与え戦意を喪失させ、第二波の攻撃を食い止めようと試みた。しかし相手は撤退しない。防衛のためやむを得ずトマホーク巡航ミサイルが発射され、空母は撃沈された。

以前の記事でも描いたが、今僕はナオミ・クラインさんの「ショック・ドクトリン」を読んでいる。イラク戦争について書かれた章を、たまたまこのアニメを観た後読んでふと思った。もし、タイムスリップというのが現実に可能なら、ショックドクトリンで書かれたことを未来からやって来たアメリカ軍が行えば、彼らにとってさらに都合のいい秩序を世界中で築く事が出来るのではないかと。

興味深いのは、ナオミ・クラインさんは、ショックドクトリンで第二次世界大戦で、日本人がアメリカ人から受けたショックについて書いてないことだ。アメリカ人は東京大空襲と広島、長崎で民間人を大虐殺したが、これは日本人を殺戮することに目的があるのではなく、戦意を喪失させることに目的があった。しかし、軍事的な観点だけでなく経済的な観点から見れば、もっと長いスパンで見れば、この大戦で日本人が受けたショックはアメリカに計り知れない国益を与えたのではないだろうか。戦後、アメリカのいいなりになった日本。戦後の日本は、あの戦争で、地獄を目の当たりにすることをアメリカによって余儀なくされた人たちによって築かれたからだ。

第二次世界大戦では数多くの地獄絵が世界規模で描かれた。それは、連合国によってだけでなく、ナチスドイツによっても、大日本帝国によっても描かれたわけだが。問題なのは、その地獄絵が後世に生きる人々へ与えたショックを、戦後秩序を築く上で"利用"されたことではないだろうか。
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