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今から40年前、1962年6月2日。ベトナムでの戦火の中、火傷を負いながら裸で逃げる9歳の少女がいた。彼女の名前はファン・ティー・キム・フック(Phan Thị Kim Phuc)。この少女の写真は「戦争の恐怖」と題され、世界中の人々を震撼させた。

cf http://upload.wikimedia.org/wikipedia/en/d/d4/TrangBang.jpg
あれから40年、cubadebateの記事でそのことを知った。しかし、もはやベトナム戦の記憶は色褪せつつある。
Famosa foto símbolo del horror de la guerra en Vietnam cumple 40 años

40年を経た今日、かつて敵対していた合衆国とベトナムは、中国の脅威に対抗するため軍事協力を行うことに。時代は随分は様変わりしたものだ。たった40年なのに。
米 ベトナム防衛力強化に協力 NHK6月5日
ベトナムを訪れているアメリカのパネッタ国防長官は「アメリカと中国だけが力を持った存在であることは、東南アジア地域を不安定化させる」と述べ、ベトナムなどが防衛能力を高めるうえで、協力を惜しまない考えを強調しました。

40年の歳月を経ての両国の歩み寄り。しかし、それはかつての戦勝国、敗戦国の立場は逆転している。いまやベトナムは経済面で合衆国が頼み綱なのだ。TPPは日本だけでなくベトナムをも巻き込もうとしている。

おっと。。前置きが随分長くなってしまいました。実は、この写真を観てゲバラが朗唱した詩の一句が思い出され、この記事を書こうと思ったのだった。
Yo no se
セサル・バジェホCésar Vallejoはラテンアメリカの偉大な詩人のひとり。ゲバラはマルティやネルーダと言った詩人の詩を愛したが、このバジェホについても同様。ここで紹介する余裕はないが、この詩人が30年代ロシアへ行った時のレポートの評論文などもゲバラは書いている。
バジェホの有名な詩「黒い使者」を朗唱した音声が残されている。これは「チェ、新しい人間」の冒頭からの動画のようだが、このドキュメンタリーでは他にもネルーダの詩をゲバラが朗読する音声が紹介されていた。

ゲバラは最後の戦いへ発つ前に、録音テープにネルーダやバジェホの詩を吹き込み、アレイダさんに遺していった。
“Hay golpes en la vida, tan fuertes... ¡Yo no sé!” (…)
人生において なんと強烈な衝撃があるものか...
私には解せない!
Golpes como del odio de Dios; como si ante ellos,
神の怒りのごとき衝撃を 目前にしたような
la resaca de todo lo sufrido
あらゆる苦悩の引き波
se empozara en el alma... Yo no sé!
心に澱む様な....私には解せない!

この詩人は日本ではマイナーのようで、邦訳書籍がひとつも見当たらない。調べてみたら、松本 健二氏が「二つの伝統の狭間で─セサル・バジェホ『黒い使者たち』に関する一考察─」で詳述されていた。上記の通り一部分訳してみたが、素人訳より、専門家の方の翻訳や解説の方が有り難い。↓の論文の末尾に掲載されている。
http://ir.library.osaka-u.ac.jp/metadb/up/LIBRIWLK01/riwl_003_053.pdf


この詩の朗読から、ゲバラの感受性が伝わってくる。
40年を経た今日でも、世界中で不条理なことが起き続けている。。。昨今のシリア情勢では、目を覆いたくなる強烈な映像、写真が報じられたりしている。僕はゲバラのように、世界の人たちの痛みを感じ取れるほどの感受性は持ち合わせていないが、そういったピュアな心の持ち主には、こういった連日の不条理な事態は「解せない」に違いない。




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