ラウル議長とオバマ大統領が米州機構の会場で握手したことが国内メディアでも大きく報じられていますね。両者が握手をするのは南アフリカでのマンデラさんの葬儀以来のことでした。前回は偶発的な出来事でしたが、今回の握手ははるかに政治的意味合いが強いものであり、両国の国交正常化への進展が期待されます。
2013.12.10 オバマ大統領とラウル・カストロ議長が握手 マンデラさんの追悼式典で

一方で、合衆国のキューバに対するテロ支援国家指定を巡り両国の間には大きな隔たりがあります。国交正常化するのに、相手国をテロ支援国家呼ばわりすることは非常に厚かましいことに違い有りませんが、合衆国はキューバにおける人権問題を理由に譲ろうとしません。開催地の現地には反キューバ政権の運動家らも集まり、キューバにおける人権問題解決を訴え、在パナマ・キューバ大使館近くにあるホセ・マルティの胸像に献花しようとして、キューバ側と衝突があったようです。

さらに悪いことに、ゲバラ殺害を指令したフェリックス・ロドリゲス氏が現地に現れ、上述の反キューバ政権団体と会談するという火に油を注ぐ出来事もありました。現地のキューバ代表団やゲバラの遺族これに対し非難する声明を発しられました。

El asesino anda suelto en Panamá: Félix Rodríguez Mendigutía

Posted by Cubadebate on 2015年4月9日

ゲバラの殺害者に対し「われわれのアメリカから出ていけ」と憤りを表明

ロドリゲス氏は合衆国ではなくキューバで生まれ育ち、革命後は亡命し、CIAに支援された悪名高いピッグズ湾侵攻では亡命キューバ人部隊を率いて、革命政権打倒を企てました。ボリビアでのゲバラ殺害も含め合衆国にとっては、自国の国益をテロ国家やテロリストから護る正義の戦士なのでしょうか。

しかし、“正義”や“テロ”とは何なのか、キューバと合衆国の攻防から改めて考えさせられます。現在中東で無差別に人民を殺害している自称国家を名乗っている連中などは、テロリストであることに疑う余地はありません。それでは合衆国はキューバ政権打倒の大義の為に行った破壊工作はどうでしょうか。合衆国の工作員は、悪名高いマングース作戦でキューバの砂糖キビ畑を放火したり施設を爆破したり、女性教師をまで殺害しました。


上記動画は第二次ハバナ宣言ですが、前の記事で取り上げた61年のプンタ・デル・エステで開催された米州機構会議におけるキューバと合衆国の立場を対照的に述べている箇所があります。「キューバは暗殺された女性教師を称え、合衆国は暗殺者を称えた」と。

民間航空のクバーナ航空455便爆破事件では首謀者のルイス・ポサダ・カリレスを、合衆国の為に壊工作活動に協力してきたとして、このテロリストは合衆国に保護されています。この爆破事件では乗員乗客73名が亡くなられました。

合衆国のキューバに対するテロ支援国家指定解除が大きく報じられていますが、私たちは合衆国による破壊工作があったことを忘れてはいけません。

上述のマンデラさんの葬儀にキューバが招待されたのは、アパルトヘイト政権崩壊にキューバがアンゴラ派兵を通じて貢献したからです。アパルトヘイト政権を支持していた合衆国にとってはこの派兵がテロ支援国家となるのでしょう。
2013.12.12 南アの語られざる歴史 いかにキューバがアパルトヘイト政権崩壊に貢献したか?Democracy Now!

合衆国が指定する“テロ”が必ずしも正しいものではないことを、キューバの事例を通じ改めて認識させられます。
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