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今回の旅行記はキューバ旅行初日に訪れた革命広場とホセ・マルティ・メモリアルについて書こうと思っていましたが、まずはなぜマルティがキューバとラテンアメリカにとって重要な人物なのか、動画や記念館の掲示物も交えながら書いてみようと思います。
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革命広場を見下ろすホセ・マルティの像の横にそびえ立つ塔は100メートル以上もあるそうです。マルティ像の後ろが記念館の入り口です。すべて掲示物はスペイン語での解説のみとなりますが、キューバの精神を知るためにはここの訪問は必須となります。

今日、5月19日はキューバの独立の使徒ホセ・マルティの命日です。スペインからの独立戦争で敵弾に倒れる直前、マルティが親友のマヌエル・メルカードに宛てた未完の手紙の一節から彼の心髄を読み取ることが出来ます。
“Ya estoy todos los días en peligro de dar mi vida por mi país, y por mi deber —puesto que lo entiendo y tengo ánimos con que realizarlo— de impedir a tiempo con la independencia de Cuba que se extiendan por las Antillas los Estados Unidos y caigan, con esa fuerza más, sobre nuestras tierras de América. Cuanto hice hasta hoy, y haré, es para eso.”
「私はいま祖国と自身の義務の為に、自らの生命を捧げる危険に日々さらされています-私は自らの成すべきことを心得、実現するつもりでいます-それは時期を失せずキューバを独立させ、合衆国がアンティール諸島に勢力を伸ばし、われらのアメリカの大地の覇権を握ることを阻止することにあります。それこそが今日まで私が行って来たこと、そしてこれから実行することの目的なのです。」
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ホセ・マルティ・メモリアルにも展示されている上記のマルティの最後の手紙は、1962年にキューバが全世界に向けた第二次ハバナ宣言でもカストロさんによって読み上げられました。下記の貼りました動画の日本語字幕で手紙の続きを読むことが出来ます。

動画でカストロさんが語られている通り、マルティは19世紀末の段階でキューバがスペインから独立した後に遺される課題、すなわち合衆国がアメリカ大陸で覇権の掌握を阻止することを考えていたのです。この精神はカストロさんら後世の革命家によって受け継がれましたが、残念ながらマルティ亡き独立戦争後のキューバは、国益を蔑ろにし、私腹を肥やすために合衆国の干渉を許す政治家によって蝕まれることになりました。

しかしマルティ生誕100周年を迎えた1953年7月26日に、マルティの精神を受け継いだカストロさんら率いる有志の出現によって事態は大きく変わります。バティスタ独裁体制を転覆させることを目的にキューバ東部の軍事要所モンカダ兵営が襲撃されました。いわゆる“キューバ革命”とは一般的にこのモンカダ兵営襲撃に始まり59年にバティスタ独裁を倒したカストロさんらの闘いを指しますが、革命の原点はホセ・マルティの思想にまでさかのぼります。モンカダ兵営襲撃は失敗に終わりましたが、カストロさんはバティスタ独裁体制に対し、マルティの精神を以て襲撃の正当性を訴えられました。
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この訴えは「歴史は私に無罪を宣告するであろう」というタイトルの文章としてキューバ国民にいき届き、革命の綱領となりましたが、ホセ・マルティ・メモリアルには次の箇所が展示されていました。

Fuente http://www.granma.cubaweb.cu/marti-moncada/s-lagesta.htmlParecía que el Apóstol iba a morir en el año de su...

Posted by カストロ研究室Despacho de Fidel Castro on 2012年7月25日


いまからちょうど120年前、ホセ・マルティは亡くなられましたが、帝国主義から祖国や地域の利益を護る精神は、今日もなお生き続けています。物質的に豊かな国ではありませんが、キューバでは祖国の利益の為に尽くしたホセ・マルティの精神が重んじられ、その結果、国民は無料の学校教育や医療サービスを享受しています。

一方、上述の“地域”とはここでは“ラテンアメリカ”を指しますが、これをマルティは“われらのアメリカ”と表現しました。帝国主義の干渉から地域の利益を護り、地域の独自性を尊重するCELAC(ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体)の礎にはマルティの精神が根付いています。革命直後は合衆国の策謀により米州から排除されましたが、いまやキューバはラテンアメリカ諸国から敬意を表されています。

マルティの思想の概略について説明しましたが、彼の生涯について知りたい方には、エルミニオ・アルメンドロスさんの著作「われらのマルティ」の翻訳本である「梛子より高く正義をかかげよ―ホセ・マルティの思想と生涯 」神尾 朱実 (翻訳)神代修(監修)がお薦めです。

さて、旅行記に戻りますが...ホセ・マルティ・メモリアルを人通り観た後、エレベーターに乗って屋上へ行こうとすると、現在故障中で使えないよと言われました。天気が良かったので、きっと屋上からは綺麗なハバナの景色を見渡せたと思いますが、残念ですね。
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マルティ像に見守られている革命広場。
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マルティの言葉はカストロさんの演説でしばしば引用されてきましたが、ゲバラも演説中に彼の言葉を紹介していました。下記の国連演説動画の最後でマルティの有名な言葉を引用していますが、ゲバラが息子、娘たちに遺した手紙でも同じ趣旨のことを記していますね。

「我々が何度も引用してきたマルティの名言を紹介しよう。”誠実な人間であれば誰であっても、他の誰かが頬を殴られた痛みを、自分の頬に感じ取るに違いない”。キューバ国民はみんな、このように感じ取るのです。」
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