PCC(キューバ共産党)の党大会が開催され、閉会の席でカストロさんは今後の世代交代を視野に入れた演説を行われました。演説はキューバ革命の基本的な思想を伝える内容でしたが、注目されたのは後半で自身の御年齢について切りだされた箇所。

「私はまもなく90歳になるが、ここまで長生きするとは思ってもみなかったし、そのように努めたわけでもない。運命のいたずらだった。じきに他の人たちと同様になるであろう。私たち皆に回ってくることだ。」

直接的な言い方ではありませんが、衝撃的な告白でもありますね。既にご自身の死期を悟られ、国民にそのことを伝えたいという意図があったのではないかと思います。そして、ご自身が亡くなった後も、これまで培われた思想は存続することを強調されました。






党大会でこの演説を聴かれている方の中には、悲しそうな顔をされています。しかし、誰にでも必ず訪れる死から目を背けず、カストロさんは正直に国民に伝えることで世代交代を進めなければならないという課題を共有されたのでしょう。これまでのカストロさんの演説でも国民に未来を見据えたメッセージを伝えられたことが何度もありました。モンカダ兵営襲撃に失敗した後、法廷の場で「歴史は私に無罪判決を下すであろう」と訴えられ革命の正当性を民に伝えられました。革命戦争勝利直後は、勝利に湧き上がる国民の前で「今後、試練が待ち受けているであろう」と演説され、国民と困難を乗り越え革命を推し進める覚悟を共有されました。ソビエト崩壊前は、「崩壊してもキューバ革命は存続するであろう!」と声高に叫ばれ、数多くの社会主義国が崩壊する中、今日まで体制を存続されました。

キューバ革命がこれまで存続したのは、強力な指導者だけでなく、国民の努力の積み重ねであることは言うまでもありませんが、こうして振り返るとカストロさんの存在というのはやはり計り知れないものがあります。それでも、マルティやマセオといった革命の先人の教えは次世代に語り継ぎたいという現指導者層の強い願いが感じられる党大会でした。
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